ターゲットは、学生か新社会人の20代前半の男女で、単身物件が多いエリアのため、どのような差別化をするかが重要です。今回は、時代にそぐわない和室は洋室へと変更し、キッチンは既製品ではなく大工さんオリジナルのものを製作、大幅に間取りが変えられないため、ユニットバスを【バスリノ】でリニューアル！また、窓際にはハンキングバーを天井付けにして、室内物干しとしても、観葉植物を飾ったり、インテリアの一部として楽しめるものをあしらいました。

　コンセプトは『 Heritage Room – 受け継がれていく味 -』で、窓サッシや一部のものが変えられないため、古いものが残っても素敵に見えるお部屋を目指しました。そのため、床は木目ではなく、錆のような経年変化の雰囲気があるフロアタイルにしました。暗い床のため、部屋の雰囲気も暗くなりがちですが、１ＤＫから開放的なワンルームにしたことで、奥まで日が入り、風通しも良くなったため、過ごしやすいお部屋となりました。また、クローゼットはオープンにし、インテリアの配置に自由度を与え、給湯器を隠すために収納を設け、ライティングレールもアイアンバーと同じブラックにしたことで、かっこいいヴィンテージの雰囲気を造り出しています。『Heritage（ヘリテイジ）』は継承・伝承という意味ですが、住む人の記憶に残り、長く愛されるお部屋になると嬉しいです。